W501が好き!?

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イリュージョニスト

しばらく睡眠の後、二本目の映画「イリュージョニスト(The Illusionist)」を鑑賞。ネタバレ注意!
19世紀のオーストリアが舞台。マジック好きの貧しい家庭の男の子は、裕福な家庭の女の子ソフィーと相思相愛の仲になるが、身分の違う二人の関係は続けられるはずもなく。
成長して有名なイリュージョニスト(舞台魔術師)「アイゼンハイム」となった彼(エドワード・ノートン)は、皇太子のフィアンセとなったソフィー(ジェシカ・ビール)と偶然再会、周囲の人に隠れて逢い引きする様になる。
やがて二人の関係を知った皇太子は、怒りから自らのフィアンセに手をかけて…。
アイゼンハイムは死者の魂を呼び出すという魔術を上演して皇太子をおびき出し、その舞台でソフィーの生前の姿を再現することによって、皇太子に復讐しようとする。
機内上映誌の「ラブストーリー」「イリュージョニストが最後のステージで行った一世一代のトリック」という宣伝文句から、すっかり騙されてしまった。
悲しいストーリーだなぁ(殺人を証明しても死んじゃった彼女は戻ってこないじゃん)と思いながら観ていたら、最後に大どんでん返しが…。
すっかり忘れてた〜!
主人公は魔術師。自分自身(この映画の観客)が見て確認したことだけが事実であり、魔術師やその協力者の口から語られる言葉には幻想が含まれているかも知れない。
全てのトリックにはネタがあり、そのネタを実現するためには、ある「事実」が必要不可欠だってことを見落としてたぁ。
最初に舞台で演じられた、急速に成長するオレンジの木(ORANGE TREE)には、二重のトリック(これぞメンタルマジック)が仕掛けられていて、劇中のウール警部(皇太子の命令でアイゼンハイムに濡れ衣を着せて逮捕しようとする狂言回しの役をポール・ジアマッティが好演)同様、騙されてしまった。
映画を観ていたというよりは、偉大な魔術師の舞台劇を鑑賞していた様な感覚。
幼い頃、アイゼンハイムがソフィーに贈った手作りのギミックペンダント(パズルになっていて彼の写真を隠し持っていた)が、実はストーリー上で重要な道具だったのね。
大感激!DVDが発売になったら、買おうっと。